適正酸度は理想
シャクナゲ・ツツジは酸性用土を好みます。播種から幼苗までは
水苔かピートモス(それぞれ酸度ph4位)の単用で良いのですが、
ある程度育って、花が咲くような成木になった状態で夏期を向か
えると、高温や腐敗菌などにより根腐れしてしまうようです。
品種や生長の程度にもよりますが、だいたい2年~3年位までの
間に、しっかりとした根を作って丈夫な苗に育てる必要があります。
成木になってしまえば土壌酸性の影響はそれ程、著しく受けない
ので幼苗の時が肝心なのだと思います。
さて、適度の酸性を維持出来るか、これが面倒で難しいところですが、
体験するのが一番の早道で確実のようです。
アジサイは用土によって花の色が変わりますね。アルカリ性用土と
酸性用土で赤くなったり青くなったりします。また、ランを専門に
育種している人は酸性用土の保持は必須です。
一つ疑問に思ったのは、用土を酸性にしても毎日潅水する水道水
(普通中性のph7ぐらい)でペーハーが上がってしまうのではないか
ということです。
折角ph5に酸性化しても元に戻ってしまうのではないか。酸性にした
あとの持続期間がどの位有るのか。データーがありません。
先日、phを下げるに当っての疑問点を、ある分析化学の専門家に
問い合わせてみました。
※ phを5.0にするにはどうするのが一番良い方法なのか。
※ ph5.0を安定して保持したい。
※ 酸性を下げて目標の酸度になった後、潅水すると潅水
(水道水)のphの影響で酸度が上がってしまはないだろうか。
等について。
専門家の回答を要約すると、
『土壌のphの計量は難しい。少量の土壌を計測しても正しい
値にならない。土壌に水分を含ませ土壌と水素イオンとの関係
を計測するので、その時の水分の持つphも影響する。水道水
には、塩酸とか色々な不純物が混入されている。』
と言うことでした。
当初から考えていた事とほぼ 同じ回答でした。従って、住んでいる
環境で実験するのが一番ベターな方法ということになります。
ツツジ・シャクナゲ・山野草の育種については、そんな面倒な事を
しないでもある程度の育種はできると思います。
日本の土壌は火山性の元々酸性の土壌だからです。
野菜(ほうれん草)は、逆に石灰などを土壌に混ぜてアルカリ性の
用土で育てるのが普通ですね。育てる植物によるということです。
とにかく、より良く育てる為には酸度の調整は不可欠という事です。
「ある家では、見事に育っているのに我家のは駄目」というのは、
少なからず酸度が影響しているのではないでしょうか。
適正酸度になっていれば、肥料の効き目も大いに関連し植物は
丈夫に生育してくれるようです。
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