種子の確保と保存
種子の入手方法は、(購入・野生のものから採取・人工交配など)があります。
当面は、購入・野生のものから採取ですが、花が咲き結実するようになれば
自家栽培の人工交配等で利用できます。
ちなみに、種子の入手方法はCW・HP・OPの略号で表記されます。
CW:野生のものから採取したもの
HP:手で人工交配したもの
OP:庭などで自然に受粉、結実したもの
を示します。
購入は、品種にもよりますが、日本はもとより、アメリカ・カナダ・北欧・
フランスなどの外国からも購入できます。苗と違って種子ですから、
根洗いなどの検疫無しで(最近少し面倒になりましたが。)
比較的安価に入手可能です。
秋の山1
秋の山2
種子を採取するのはこんな感じの低山です。秋色の1000m程度の山とは言え
秋景色はなかなか良いものです。「種子を採取する」という秘かな目的のオマケ。
時季は毎年だいたい10月上旬です。
山に採りに行く方法は、季節が年によって早すぎたり、遅すぎたり結構
難しいです。ある年などは4回も登りました。
1000m級の低山だからいいですが、もっと高い山だと余程時期を
好判断しないと採取できないことになります。
春に花を見定めて、秋に同じ場所へ行って種を採るなら確実ですが、
二度も登らなければなりません。おおよその見当を付けて、一度で済ま
す事が多いです。
一回目は花が咲いているときに枝に目印を付けて、二回目は秋にその
目印を頼りに採取するのです。
どんな花が咲くかは、花を見ているから間違わずに目的の種子を採取
できますが、場合によっては、春に付けた目印を見失う事も有るから
辺りの状況を記憶しておくのが肝心です。(笑)
手に入れた種は、冷蔵庫(5℃位–野菜室等)に入れて保存します。
この低温処理は、種子に低温の冬を体験させ発芽率を上げる意味です。
「採り播き」と言って採取した種子を保存しないで、直ぐに播く方法も
ありますが、播いてから発芽までの期間が長くなります。種子に屋外で
冬を体験させたり水遣りなどの手間が掛り、管理が大変です。
やったことは有りませんが、10月に採取し採り播きして、発芽は冬を
経て来春になると思います。
左の写真がコメツツジで、右はヒカゲシャクナゲ(通称ヒカゲツツジ)の種子です。
葉と混ざっていますが、実のようなものが判ると思います。これが莢果(きょうか)で
この中に小さな種子が詰まっています。量として莢果は数個で充分です。
CWは、採種時期に要注意です。莢果ができてなければ時期尚早、遅いと
細かい種子が地表に落ち、莢果は開いて中身は空っぽになります。
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