アマミセイシカ待望の開花
R.amamiense Ohwi ( Stamineum系)
奄美大島に自生する、高さ4~5mの常緑低木。葉は厚く常緑で
幅2.5~4cm、長さ約10cmの先の尖った長楕円形、光沢のある革質、
内側にやや反る。花は径約7~8センチ、花色は白に近いピンク、
上部に黄色のブロッチがある。かたまって数個咲くのでシャクナゲ
に近い感じである。
10数年前に種子を播種し、その中の1本が何とか生き残りました。
確か、発芽したのは10本ぐらいで残った1本以外は全て枯れてしまいました。
この1本は途中何度も枯れそうになったので、なるようになれと無謀にも
地植えにした事は前にも書きました。
(投稿記事の「アマミセイシカ 開花期待」)
古い話ですが、今は削除した別サイトのブログに、このアマミセイシカを
数年にわたって掲載していました。
当時の写真は既に有りませんが、まめに潅水したり、逆に極端に灌水量を
控えたり、栄養剤を与えたり、置き場所を変えたり、風除けをしたりの
思いつく限りの手を尽くしましたが効なく、40センチ位まで育った苗の姿
はボロボロでなんともひどいものでした。
ところが、地植えにしたのが良かったのかどうか、幸いにも暫くすると
持ち堪えてここ数年は健全な状態の苗になっていました。
何とか花芽が着くようにとリン酸が良いのではないかの苦肉の策、根元に
肥料として鶏糞を与えました。
どの芽が花芽なのか全部葉芽なのか不安だったのですが、芽の先端が
葉芽と違って薄いピンク色になった時の、得も言われぬ満足感はひと
しおでした。
切望していた花芽がつき順調に生長した、開花寸前の写真が下の写真です。
花芽の左に艶のある海老茶色の赤く立ち上がっているのは葉芽です。
そんな顛末はさておき、アマミセイシカの花は実際に見ていないので、どの
ような花が咲くのか楽しみにしていたのです、、、。
😀 咲きました
感じの良い花です。タイミイング良く鶏糞を散布したのが多分、功を奏した
のではないかと思います。
トップの写真が「アマミセイシカ」の花です。
「台湾セイシカ」とくらべてやや小ぶりですが何となく上品な風情
があります。
また、一般的にツツジ・シャクナゲは五弁花ですが、アマミセイシカは
最初に開いた花が六弁花、一番上のブロッチの有る花弁が少し割れていて
一弁が二弁に見え、やはり五弁花?かと判然としないまま、全部の蕾が
開花したらよく観察してみることにしました。
数日過ぎて20個も開花しました。なんと、五弁花と六弁花と七弁花もあり
五・六・七弁花の混在でした。
五弁花
六弁花
七弁花
日本産で、ツクシシャクナゲのように七弁花もありますが、ヤクシマシャ
クナゲ、アズマシャクナゲ、キバナシャクナゲなど五弁花が普通で六弁花は
珍しいと思いました。
花弁の話で、ここの部分の記事は数回書き直しになりました。 🙄
それから、日本産のシャクナゲの花の色はおおむね、咲き出しがピンク
で日が経つに従い白色になってしまいますが、アマミセイシカは逆に咲き出し
が白色でその後、薄いピンク色に変化するようです。
香りに誘われたのか、痩せ型のアブが花弁にホバーリングしています。
花の匂いを嗅いでみると、ほのかないい香りがしていました。
現在、アマミセイシカの苗は鉢植えで5~6本あります。高さ20~30センチ
程度に生長しています。今のところ支障なくいい感じで育っています。
前記の持ち直した花の咲いた1本は九分通りあきらめていたので、追加挑戦で、
数年前に種子から育てていたものです。
同じツツジ科でも「セイシカとアマミセイシカ」は植物の分類上の区分で
シャクナゲとツツジの中間的存在と言われています。
(シャクナゲがゴリラならツツジは猿、セイシカはチンパンジー)
気のせいか確かにシャクナゲとも、ツツジとも、花弁の数や花色の経過など
何となく感じが違っています。
それにしても「チンパンジー」とはよく表現したものだと感心しました。
ともあれ、奄美大島の「アマミセイシカ」は、北関東でのカラッ風や乾燥にも充分
耐えることが実証されたと言えると思います。 😛
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